【リレートーク#8 平石 進】意識したつながりづくりを① ~”チームみんな”での取り組みの重要性
この「リレートーク」では、Thanks Caregivers Projectのプロジェクトメンバーが不定期に気持ちを語ります。第8回目は、文京区社会福祉協議会 権利擁護センターで活躍されている平石 進(ひらいし・すすむ)係長です。いつも穏やかな笑顔が印象的な平石係長ですが、そんな印象も吹き飛ぶ熱い文章を寄せてくださいました。行政とコミュニティの関係性を考えるきっかけにしていただければ幸いです。
こんにちは。文京区社会福祉協議会の平石です。
東京都では、緊急事態宣言も4回目となり、さらに感染者数が5, 000人を超え、過去最多の記録を更新しており、本当に「緊急事態」となっています。
そんな中、今、私が担当している、権利擁護センターでは判断能力が低下された方の福祉サービスの利用援助や日常的な金銭管理のお手伝い、成年後見制度利用支援等を行っています。利用者の方の多くは高齢の方や、障がいをお持ちの方であり、日常生活に不可欠なため、緊急事態宣言中でも感染に十分気を付けて活動を継続しています。 今回は、この権利擁護センターでの取組みの中から、携わっている中で私が普段、感じていることをお伝えできればと思います。
私どもがお手伝いさせていただいている方はこんな状況の方がいらっしゃいます。
① 家の中が片付けられず、物があふれてしまっている。食べ物は腐ってしまっている・・・
② 通信販売等で同じものを必要以上に買い続けてしまう、また、訪問販売などで必要な高額なものを購入してしまい、家の中におかれている・・・
③ 郵便物が届いても理解できず、そのまま山積みになっている・・・ そのうち、開封もされなくなる。
④ 家計の収支バランスを自分で調整できず、年金支給日の前には食べるものがなくなってしまう・・・
このような状況で、住み慣れた地域で安心して暮らし続けるためには、福祉サービスの利用援助、預貯金の出し入れや公共料金などの支払いのお手伝い、通帳やはんこをどこにしまったのか忘れてしまうなどの困り事を解決するようなお手伝いが必要です。
権利擁護センターでは、知的障害や精神障害、認知症などにより判断力が低下した方へのこうした日常的な金銭管理や成年後見制度を活用し、お手伝いを行っています。 こうした高齢や障がいの方への対応は我々のような福祉職が対応する場面だと思われるかもしれませんが、私ども権利擁護センターの専門職だけでは対応しきれない場面が多々あります。
むしろ、対応しきれない方がほとんどかもしれません。
例えば、消費者被害の問題や、民法による成年後見制度の利用、支払いが困難となってしまった方への法的対応等に対応するには、弁護士や司法書士を始めとした法律の専門職の方々の力が必要になります。
(ひらいし・すすむ)社会福祉法人文京区社会福祉協議会係長。社会福祉士。平成7年に文京区社会福祉協議会に入職、ボランティア・市民活動センター、総務係、区役所への研修派遣、地域福祉推進係に従事し、平成30年度から権利擁護センターに所属。
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